【前回の記事を読む】「愛している。意地を張ってごめんな」息ができないほどの熱いキスをして仲直り。「ベッドに行こう」彼に言われるがまま…
第四章 不運が招いた縁
朝の行ってらっしゃいのキスは熱い。胸も揉んでいる。朝から、可笑しい。
「早く帰るから」と言って、出かけた。
「丈哉さんって怖い顔をして、子供のようだ。ウフフフフ」と独り言。
何故か体も軽いし、お掃除の時も、ルンルン。
夕方、六時。
「ただいま!」と帰ってきた。
「早いお帰りね」
「会いたかった~」
抱きついている。
「一週間も会っていないようね。ウフフフフ」
ご飯の準備の時も、食べるときも、べったりくっついている。
「どうしたの」
「香子が足りないから、くっついている」
リビングでは、スカートをめくって、ももに頬づりしている。
「はぁ~、癒される。僕の香子」と独り言だ。凄く嬉しい。幸せ。
またまた、小さな事件。
帰りが遅い日、ワイシャツに口紅が……何! 香水の匂いもした。黙っておこう。
次の遅い日、またまた、ワイシャツに口紅が…… 私に気づいてほしいの? わざとっ! でも、我慢。
次の遅い日、またまたまた、口紅。イヤリングの片方、きつい香水。三回目。私からの言い出しを待っているようだ。離婚をしたいのかな。