俳句・短歌 句集 俳句 日常 2025.09.16 【句集】小樽築港駅付近にて――俳句でつづる小樽の街並み。「コスプレの 少年少女 スイートピー」他5句 青鈴 【第4回】 蒼 のり子 小樽の俳句でつづる四季の旅 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 小樽の街並み、四季折々の自然、日常のささやかな瞬間…五・七・五に込められた「小さな幸せ」。 五感を研ぎ澄ませて暮らすことで見えてきた景色や感情とは。「俳句は難しい」と感じている方にも手に取ってほしい、俳句にのせて綴った珠玉の句集。※本記事は、蒼 のり子氏の書籍『青鈴』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 【前回記事を読む】【句集】小樽築港駅付近にて――俳句でつづる小樽の街並み。「石畳の 海岸通り ななかまど」他5句 一 小樽築港駅付近にて コスプレの 少年少女 スイートピー ケーナの音 涼し吹き抜け 広がり来 アンデスへ 馳せる旋律 秋祭
エッセイ 『良子という女[注目連載ピックアップ]』 【第35回】 野村 よし 「開けてみると新札で50万入っていた。…はは、何を買うつもりやったんかなあ。」妻を亡くした友人が食器棚で見つけた紙袋は… 【前回の記事を読む】妻の冴えない表情が、私の心を重くしていた。今回私の悪い予感はすべて当たった。それを考えるとぞっとした。空気が冷たくなった。いよいよ冬の到来である。7時前に良子を訪ねた。今夜から食事が出たと言う。といっても勿論流動食である。「重湯」「いりこ味噌」「コンソメスープ」「オニオンスープ」とメニューにある。「全部は食べられなかった」と良子は言った。「絶対に無理せぬように。慎重に、慎重に…
小説 『愛[注目連載ピックアップ]』 【第6回】 高見 純代 繰り返される両親の喧嘩にビクビクし、母につかみかかろうとする父の足を、幼い私は泣きながら小さな手で引っ張った 【前回の記事を読む】16歳も年上の彼。3日連続で会っているが、これはデートなのだろうか? でもデートだったら手をつないだり、キスをしたり…日曜日も洗濯機を回しながら、部屋でぼんやりとしていた。私は男を信用していなかった。だから近づかないよう、近づかれないようにしてきた。周りからは美人とレッテルを貼られていたが、全くもてなかったし、もてたいとも思っていなかった。こんなになったのは父のせいだと思って…