10月1日 台風の襲来で鹿児島・宮崎・大分・高知・徳島県を中心に風水害が発生。
3日 戦艦「三笠」、神戸港外で火災事故。
4日 汽車乗務員がコレラで死亡、南関東各地で蔓延、死者多数。
13日 奈良原式飛行機・鳳号が千葉・稲毛海岸を飛行。
15日 ※2フュウザン会第一回展が、銀座・読売新聞社の三層楼で開催。
20日 フランス映画「ジゴマ」に続き、和製ジゴマ映画多数制作。手口を真似た犯行、子どものジゴマごっこなど社会的悪影響のため、この日、警視庁が一切のジゴマ映画の上映を禁止。
26日 ※3上山草人らが結成した近代劇協会が、有楽座で第一回興行。イプセン作・千葉掬香訳 「ヘッダ・ガブラー」。
28日 与謝野晶子が帰国。
――神戸入港の平野丸で帰ってきた。ベルリン・ロンドンその他の都に詩聖の跡を訪ね、自らもその詩嚢(しのう)を肥やした。鉄幹氏と別れ帰朝した女史は、パリ風の束髪に藍と鼠の粗い市松絞りのお召浴衣、大模様の縮緬の帯、同じ濃紫の紋付羽織という年に似合わぬ派手な姿(10月30日 名古屋)
――新橋駅に着いた急行列車で吐き出した旅客の中に、両目に涙を湛へつつ「母ちゃん」と飛びつく男の子、「母ちゃん」とすがる女の子を抱きしめながらプラットホームを出たは……パリに良人鉄幹君を訪ねて旅した晶子女史である(10月30日 東京朝日)。
11月3日 京成電気軌道、押上‐江戸川および高砂・柴又開業。
12日 東京湾において海軍大演習観艦式。
11月14日より4日間、武州川越を中心に陸軍特別大演習。19日、大演習を契機としてこれまで功績のあった人々に追贈があった。その節、幕府の要職にあって米露の使節と折衝にあたった川路謨聖(としあきら)に従四位追贈。
11月21日 巡洋艦「比叡」進水式。
12月、大相撲、大阪協会と東京協会との和解が成立。翌年、東西合併相撲を東京で開催。各地で護憲大会。
1日 警視庁が初めて警察犬を採用。
14日 浅間山が噴火。午前9時30分、突然鳴動し山麓はもちろん遠く高崎、前橋地方の家屋まで動揺、戸障子も非常に震動を感じ、音響は間断なく継続して容易に止まず(時事新報12月15日)
14日※4交詢社の有志が憲政擁護会を組織。
19日 東京で憲政擁護第一回大会開催。
23日 夕張炭鉱でガス爆発。入坑中の坑夫200余名生死不明……惨状甚だし (東京朝日新聞12月24日)。