Chapter 3

横浜トリプルデート

そんなこんなで真由子は偽名の青木まなみさんとして、パラダイスアロマの流星のお客様として密かに復活した。流星とは楽しくLINEもしていた。店で劇的に再会して数日後、流星から真由子に YouTubeのミュージック動画が送られてきた。

「等身大のラブソング」という、それは見事にストレートなラブソングだった。歌詞には、おまえは俺だけの運命の女性みたいなフレーズばかりあって、これを聴いた真由子は、流星の自分への想いは、やはり本当に恋人や彼女みたいなんだなぁと確信した。

『真由ちゃんに、いつか俺がITエンジニアとして仕事してる姿を見て貰いたい。女性相手の仕事だから、いろいろ気を使うけど俺は真由ちゃんには、本当の気持ちを伝えてるよ。だから余計な心配はしないでね』

このLINEを受け取って真由子は、涙が出るほど嬉しかった。出会ってトキメキあってラブラブになって過ごした日々が、奇跡的に戻ってきたのだ。

真由子は、流星と横浜のカオルと3人で遊んだら楽しいんじゃないかと考え、流星とカオルにLINEやメールで相談したら、2人から快諾された。

2人のシフトの空きが上手く重なる日を探すと、10月最終の日曜日の昼から夕方前までなら人気セラピストのシフトの空きを奇跡的に重ねられた。そこで真由子がそれぞれの店に別々に予約した。

3人で横浜で遊ぶ計画が決まって、真由子は絶好調にウキウキしていた。いよいよその日が近づいて来た前日、真由子は流星にLINEを送った。

がしかし数時間、未読のままだった。今になって思えば忙しい流星、そうじゃないとしてもLINEの数時間未読は、ごく普通にある事だ。