臆病者
「はぁ? あのさ、え? なに突然。彼女……? えぇ? 悪いけど、あーしはいきなり会った人と付き合うつもりはないよ……?」
なんとか脳が機能するようになって、とりあえず思ったことをすべて口に出した。ログもようやく頭が追いついてきたのか、ティーナに続いて言った。
「そもそもお前、名前は? 本当にそんなくだらない理由でついてきてたのか?」
ログは人の形をしたゴミでも見るような、光のない目で見下すように言い放った。
「僕の名前は『ジョシュ』……まぁ、そんなくだらない理由でついてきてました」
「はぁ? なんだよそれ。だいたい彼女にするならこんなのよりもいいの、ごまんといるだろ」
「おいコラ」
「う~ん、そうだね……ねぇ、えっと……」
「あーしはティーナ。そっちの口が悪いのはログ」
ジョシュは二人の名前がわからないようだったので、教えると、ジョシュはちゃんと名前で言い直し、ティーナにこっちに来てくれないか、と言った。
「え? うん。いいけど、そんぐらいなら……」
ティーナがジョシュのほうに近づいていくと、じーっと顔を見た。
次回更新は7月10日(木)、12時の予定です。
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