そう思いながら、ロボットはゆっくりと目を閉じた。
「……ん」
次に起きた時には、次の日の朝だった。目に映る太陽の光が眩しい。
「っ!」
朝だということを認識して、飛び起きた。いつのまにか寝てしまっていたらしい。周りを見回すと、ティーナの姿がどこにもいない。
「……え」
子供の考えることは、大人(大人ぐらいの精神年齢に設定されている)の考えることを越える。なにをしでかすかわからない。なにせ、常識がないのだから。
起きて早々、ロボットの体に植えつけられている温度補正機能が狂い温度が一気に冷めた。ティーナはどこに行ったのかとベッドから降りて探すと、ティーナはなんと、ベランダのふちに立っていた。この家からは窓ガラスが消えていて、ベランダからいつでも飛び下りられる状態。ティーナは今、ベランダのふちに立って歩く練習をしている。
しかし、ティーナは歩くことに慣れていないのか、ぐらぐらとバランスを崩して外へ放り出されそうになっている。ここは五階。落ちたらまず確実に死ぬ。