はじめに
私がアイドルにハマったのはかれこれ50年前、いわゆる新ご三家の一人をテレビで見て、幼心にもキャーとなりました。でも、田舎に住んでいたので、都会の女の子達以上にアイドルは雲の上の存在でした。
ところが、親の仕事の関係で小学校5年生の春に大阪に引っ越すことになったのです。そこで初めてアイドルのコンサートに行きました。舞台上でキラキラ輝いているアイドルを見たときに、自分の気持ちがフワッと軽くなって興奮状態になったのを今でもハッキリと覚えています。
そして、もう一つ覚えているのは、コンサート会場に来ていたファンのお姉さま方がキラキラしていたことです。皆さん、きれいにお化粧して、流行りのお洋服で着飾っておられました。皆さんワクワク感が体中から溢れ出ていて、「わぁ、私もこんな大人になる!」と、このとき決めた気がします。そこから先はミーハー街道まっしぐらでした。
ただ、私は結構まじめなタイプだったので、親に「次のテストで良い点を取るから、コンサートに行かせてほしい」とか、自分から条件を出して、コンサート参加の許しをもらっていました。親のお金で自分だけが楽しい思いをしてはいけないと考えていた気がします。そういうわけでアイドル会いたさに、勉強をがんばっていた私でした。
さすがに高校受験の頃はアイドルの応援は自粛していました。そのせいなのか、だんだんアイドルに対する興味が失せてきて、高校、大学と誰かに夢中になることはありませんでした。
その後も現実の世界で恋愛をしたり結婚したりと、自分の人生が大きく動いているときはあまりアイドルを追う気になりませんでした。特に子育て期間は仕事と家事と育児とで毎日があっという間に過ぎ去っていき、精神面でもお金や時間の面でも余裕がありませんでした。