「貴女は幸せですか?」
「はい、私は毎日とっても幸せです」
「では、どうすれば幸せになれるのですか?」
「どんな状況でも感謝できれば幸せだと思います」
「貴女にとって、幸せとはなんですか?」
「愛に包まれることだと思います」
「ご協力ありがとうございました」
愛に包まれることとは、彼氏とラブラブだとか全てのことが順調だとかそういう問題ではない。私を信じて応援してくれる人がいれば、愛を感じ幸せを感じるものだ。
どんなに自分が孤独でも、自分は映画の中を生きるヒーローだと仮定する。ヒーローは苦境を乗り越えて最後には必ず人々から拍手喝采を浴びる。苦境とは後にある拍手喝采のためのお膳立てなのである。
ヒーローは孤独だ。だから皆を救える。ヒーローは皆から愛される。ヒーローは誰のものでもない。皆のヒーローなのである。
ヒーローは寂しい。しかし皆を救うことがヒーローに与えられた使命。夜。太陽はどんなに寂しいだろうか。誰の目にも留まらず、自分の存在はどこにもない。夜、太陽は一人ぼっち。しかし太陽が生命に恩恵を与える朝は必ず訪れる。
その時太陽はヒーローだ。砂漠では太陽は憎まれる。雨こそが砂漠にとっての恩恵である。あの太陽でさえ、いつでもどこでもヒーローなわけではない。ましてや、こんなにちっぽけな人間一人がいつでもどこでも皆から愛されるわけがない。