お正月の事が気になり、

「お姉様、お正月はどうするのでしょうか」

「お正月は毎年、元旦の十二時に実家に行っておせち食べて二時頃には解散よ。お父様達は、二泊で温泉にお出かけなの」

「着物、着るのですか」

「いいえ、簡単でいいの」

「分かりました。ありがとうございます」

一月一日、お正月は涼真さんの実家でお節料理を頂いた。凄いおせち料理だ。毎年豪華だそうだ。大好きなアワビもある! 嬉しい。

お父様が黒豆を食べていた時、

「お父様、タンゴの黒豆!」

お父様、黒豆を吹き出した。皆、爆笑。お父様、笑ってお箸が持てない。涼真さんが、

「美樹、それを言うなら、丹波だよ! アハハハハ」

お母様も笑う。

「今年の初笑いね。ウフフフフ」

「そうだったかしら。すみません。間違えました。ウフフフフ」

一人だけ、キョトンとしている涼雅君。

「美樹おばちゃん、何でこんなに笑っているの? 父さんのあんなに笑う事が珍しいよ」

「タンゴと丹波を間違えちゃったからかな?」

「でも、嬉しい。父さん母さんがあんなに笑うって。ありがとう。美樹おばちゃん」

「あら、少し変だけど涼雅君に喜んでもらっちゃった」

「涼雅君、将棋が強いんだって?」

「好きだよ。美樹叔母ちゃんはどう?」

「大好きだよ。ねぇ、次の集まり会で、一局打ちますか?」

「わぁ、嬉しい! 楽しみだ。三月にね。美樹おばちゃん」

たくさん食べてお土産を貰って、二時には実家を出た。たくさんのお土産だ。お夕飯は家でパスタを食べてテレビを見てゆったりとしたお正月休みを過ごした。