第1章 現状把握と事業変革
この章では、現状把握と事業変革について学びます。事業を改革したいと思ってすぐに着手してもなかなか思うように効果が出ません。しっかりと現状を把握してから、その結果を踏まえて事業変革を正しい方向で進めるとともにその状況を把握する必要があります。この章では、現状把握に効果的な経営診断や見える化とともに事業変革の進め方を学びます。
1 現状把握~経営診断と見える化
Ⅰ. 経営診断
現状把握の手段としては、まずは経営診断をおすすめします。経営診断では、応急措置が必要なのか、長期的な体質改善が必要なのかの状態を見極めます。売上や利益が低迷している会社で、大胆な応急措置に目を奪われてしまうことは危険です。一時的な効果を上げることも必要ですが、長期的な視点でも改善点を考えます。
経営診断では、財務分析が有効ですが、それに加えて、チェックシートで、経営課題を把握することが効果的です。チェックは網羅的に行うことが良く、決算数字だけでなく、経営体制、管理部門、営業部門、製造部門などに分けて組織の状態を把握します。
該当する組織がない場合は機能をチェックします。チェック診断だけでは実態がわからないこともあるので、ヒアリングが有効です。経営者の方や幹部の方のお話を聴くといろいろと気づきが出てきます。思考停止や思い込みが見 つかるかもしれません。ホンネを聴き出せることもあります。
表面的には把握できない本当の経営課題が浮かび上がることもあります。事業変革を進める場合には、幹部社員の改革を推進する能力も評価しておく必要があります。そういう意味でも、伴走型のコンサルタントをおすすめします。財務数値から経営改善に入るよりは、まずは経営診断をおすすめします。
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