日本の国力がかなり落ちていることは、2000年にはノルウェー、スイスに次いで世界で3位だった1人当たりGNI(国民総所得)が2017年には22位に落ちたことで端的に表れている。

それ以外の指標からも国力が落ちていることを示すには枚挙に暇がない(図1)。

[図1]国民1人当たりGNI国別推移

さらに日本の戦略産業と言われてきたものがひとつずつ他国の後塵を拝すようになってきている。かつては世界の最先端を走っていた通信技術の分野でも、5G化に向けての基地局用の機器などほとんど蚊帳(かや)の外と言っても良いくらいだ。

中国のファーウェイのほか、スウェーデンのエリクソンやフィンランドのノキアなど国の戦略産業を担う企業が占めている。筆者がサラリーマンになりたての頃コンピューターの分野で、当時の通産省が国産メーカーを保護育成し日本における米国IBMの独占を防いだ。

日本IBMに勤めていた筆者には、国の資金援助とリーダーシップの凄さを思い知らされたものだが、逆に今でもそのくらいのことをすれば、戦略産業のいくつかを残すことができたのではないかと思う。

次回更新は4月24日(木)、8時の予定です。

 

【イチオシ記事】朝起きると、背中の激痛と大量の汗。循環器科、消化器内科で検査を受けても病名が確定しない... 一体この病気とは...

【注目記事】どうしてあんなブサイクと妻が...亡き妻の浮気相手をついに発見するも、エリート夫は困惑。

【人気記事】二ヶ月前に被害者宅の庭で行われたバーベキュー。殺された長女の友人も参加していたとの情報が