公人の場合はある程度取沙汰されるのも立場上やむを得ないかもしれないが、何週間もテレビのワイドショーなどで追及され続けるなど、いくら何でも異常だろう。

本当はみんなやりたがっているのにあの人だけイイ思いをしてズルイ、という妬みではないのか。

自分たちがギリギリ保っている見せかけの平和と安定を乱す不倫をするような不届き者は排除するべき、という陰湿な気持ちが集団化したときに現れがちな暴力ではないのか。

ミッテラン大統領がテレビ記者に婚外子について質問されたとき、「ええ、娘がいますけどそれが何か?」と答えたらしい。夫人は、「二人のプライベートな問題」と一蹴したという。

一方記者の側も倫理的なことを追及するつもりだったのではなく、公金が養育に使われていないかと疑問に思ったので質問したとのこと。

もちろん文化や政治・社会の制度の違いが大きいので単純な比較は出来ないが、日本でも恋愛の自由が個人の自由として、個人の権利としてもっと認められても良いように秀司は思うのだった。

そもそも厳格に一夫一婦制を守ろうとする思想が、古い家父長制から脱却出来ないことに繋がっている面は無いのか。身体が大きく腕力の強いオトコが外敵や他の集団から家族や仲間の集団を守る役割につくのは自然なことだったと思われるが、近世以前ならともかく現代社会ではどうだろう。

兵器で武装することではなく、コミュニケーションによって平和と安定を維持するのが現代社会ではないのか。

次回更新は3月27日(木)、20時の予定です。

 

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