エッセイ 小説 絵本・漫画 絵本 動物 現代社会 人気連載ピックアップ 2025.02.27 「この子がそばにいたらくさくて吐き気がして具合悪くなっちゃう」ママはもうさわってくれなかった。そして、わたしは返品された。 【前回記事を読む】「トイレちゃんとできるようになるまでそこから出さないでね!」わたしはケージに戻された。ママに何度もたたかれたおしりが痛い。 次回更新は2月28日(金)、18時の予定です。 【イチオシ記事】あの人は私を磔にして喜んでいた。私もそれをされて喜んでいた。初めて体を滅茶苦茶にされたときのように、体の奥底がさっきよりも熱くなった。 【注目記事】3ヶ月前に失踪した女性は死後数日経っていた――いつ殺害され、いつこの場所に遺棄されたのか?
小説 『泥の中で咲け[文庫改訂版]』 【第7回】 松谷 美善 母さんが死んで、一人で生きていかなければならなくなった。高校中退後、月6万円での生活。お墓も作れず母さんの骨と一緒に暮らした 一日中、使いっぱしりをして、クタクタになって部屋にたどり着き、買ってあった少しの菓子を貪り食うのもそこそこに、重たい泥のようになって、布団代わりの寝袋に潜り込む。小さい頃から運動習慣のなかった俺には毎日が、筋肉痛が出るほどキツかった。毎朝、四時に目覚ましをかけて、まだ眠くてフラフラしながら起きる。風呂のついている部屋は、最初からはもらえない。申し訳程度についた小さなキッチンの流し台で、頭を洗って…
小説 『訳アリな私でも、愛してくれますか』 【第19回】 十束 千鶴 傘の中で彼の肩が少し触れた瞬間、心まで近づいている気がしていた 【前回の記事を読む】『SNSの利用者も馬鹿ではないので、自分の有意義な情報を出してくれるアカウントでないとフォローしてくれません』「……さっきはあんなこと言ってごめんね。私の認識が甘かったかも。今度から、岩下君と一緒にSNSの運用に入ってもらおうかな」「はい。じゃあ俺、岩下さんのところに行ってきますね」「あ、うん……」礼は満足げな笑みを浮かべてオフィスを出ていった。その背中を見て、期待とともに不…