エッセイ 小説 絵本・漫画 絵本 動物 現代社会 人気連載ピックアップ 2025.02.24 「あっこいつ、噛みついたな!…こら、こいつ!はなせ!」遊びに誘うと、おじいさんはわたしのおなかを蹴った。 【前回記事を読む】「こんなに吠えるなんて聞いてないよ」おじいさん、寒いです。ちゃんと乾かしてください。ごはんをください!遊んでください! 次回更新は2月25日(火)、18時の予定です。 【イチオシ記事】あの人は私を磔にして喜んでいた。私もそれをされて喜んでいた。初めて体を滅茶苦茶にされたときのように、体の奥底がさっきよりも熱くなった。 【注目記事】急激に進行する病状。1時間前まで自力でベッドに移れていたのに、両腕はゴムのように手応えがなくなってしまった。
エッセイ 『毒親の彼方に[注目連載ピックアップ]』 【第17回】 袰岩 秀章 寝たいのは彼じゃない。本当は、わたしが抱かれたいだけなのかもしれない。寂しさを埋めたくて―― 【前回の記事を読む】「わたし、いけない子なんです。母が本当は大嫌いなんです。ほんとは彼のことは好きでも何でもないのに……」「彼のところに行くと彼は求めてくるんです。いやって言えないでしょ? 他に行くところがないんですから。でもいやって言っても、彼はわたしのことを追い出したりはしません。そういうことはあったし、そういう人なんです。そんな悪い人じゃないんです」「いけないのはわたしです。彼のこと好きで…
小説 『平家物語創生記』 【第2回】 福田 玲子 宮中で称賛を浴びた若き琵琶奏者。だが突発的な熱病に倒れ失明すると、家も友も離れ、彼は絶望の淵へと落ちていった 【前回の記事を読む】聖職者×挫折者×盲目奏者――『平家物語』誕生の真実がついに明かされる若き琵琶奏者、綾小路資時(あやのこうじすけとき)は宮中の注目を浴びた。烏帽子(えぼし)の下の広い額、翳(かげ)るような眉、整った鼻筋、口元はやや頑固そうにへの字に結ばれて、それがかえって少年っぽく見えた。細い指先と柔らかな手首は舞うように優雅に柱を押さえ、撥(ばち)は弧(こ)を描くように鮮やかに弦(げん)を弾…