今の島に来た時は、鳥の飛行機を使い飛んで来ていたので、昔三人が暮らしていた火の国があった山岳のある場所を探したいと以前から二人は思っていた。実際に雲海を見ると、ただ何処までも広く続いていて、二人はその大きさに驚いた。
すると、いつの間にか近くの岸に一艘の船が停泊していて、三人の海賊が玉を手に持ちながら二人の目の前に現れた。
手に持った玉は光り剣を持っていたアッカトに向け光線を伸ばしていた。一人の海賊がアッカトが抵抗する間もなく、みぞおちを殴り気絶させると肩に抱え、もう一人の海賊は落ちた剣を拾うと、さやから抜こうとしたが抜けなくぼやいた。
「何だこれ? 壊れてやがる」
そう言ってそのまま投げ捨てた。ラ・エンカは、直ぐさま剣を拾い剣を鞘から抜くと、海賊に向け叫んだ。
「兄を置け!」
海賊は、振り向きラ・エンカを見ると笑いながら彼女に向かいラ・エンカが手にしている剣を見ながら言った。
「あれ? 鞘から抜けたのか? じゃ、ついでにガキごと頂くか」
「バカよせ! プラーナのある奴だけって言われただろ?」
「良いじゃねぇーか。売って零族にでもなれば、金になる」
そこへチナンが物凄い勢いで駆けて現れる。
「その子を置いて去れ!」
息を切らしながらそう言うと、ラ・エンカから剣を受け取り海賊と向き合った。
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