03 北米大陸コース設定(東~西)
筆者の承知している多くの旅行者(日本から行くモーターホームの利用者を筆頭として)は、ロス(ロサンジェルス)発・ニューヨーク着のコース取りをされる方がほとんどで、逆の東から西へのコース取りをされる人は案外少ない。
これは、大きな括くくりで米国ツアーを検討する際に、そのゲートシティーとして先ず念頭に浮かぶのがロスなんだろうなと、推測する。また、空路所要時間もロスに降りるほうが数時間短く、手っ取り早いんだろうと想像する。日本人旅行者にとってアメリカへの入り口はロスということになるんだろうな。勿論、筆者自身もロス発を先ず頭に浮かべた。
しかし、以下に記述したメリットは計画の始めから確信していたのではなく、なんとアメリカを実際に走ってみた経験によって初めて理解することができた、いわば身に染みた感想である。そのメリットは……、
①…東から西へのコースの場合、時差を得しながら解消できる
ロスとニューヨーク間では3時間の時差があり(我々の旅行時には、ロスもニューヨークもサマータイムだったので相対的に時差は3時間のままだった)、これを各時間区分の州境において1時間ずつ1日が長くなる方向で活用できた。
つまり、移動時間を8時間として、朝8時に出発すると、到着は16時のはずだが、到着地の時間は15時であり、1時間余裕が持てる。言うなれば、時差によって1日が25時間になる勘定だ。
逆コースでは、1日が23時間になるので、行程が若干苦しくなる。この 1時間は非常に儲けもので、観光に使うこともできるし、明日のルート検討にも使えるし、たまった洗濯もできる等々、何にでも使える得した1時間である。
なお、時差は州境で調整されるのが普通だが、サウスダコタ州を通過の際には、ミュードという町で時差の調整がされていた。同一州内でも時間区分が異なるという不思議な現実に遭遇した。
【前回の記事を読む】「大型キャンピングカーで北米大陸横断冒険行」第8回~第18回のミーティングの主要テーマと決定事項等を列挙