小説 絵本・漫画 絵本 コアラ 大切なもの 2024.11.21 【幼児絵本】「だめだめー、わたしのだから」誰にも何も貸してあげないコアラちゃん。いったいどうなる—!? 【前回の記事を読む】シカちゃんが「ブルーのパジャマ」を、サルちゃんが「しろいさんりんしゃ」をかしてほしいと言ってきたけれど… 【イチオシ記事】突然の交通事故で意識不明の重体。目覚めると以前の面影が無いほど変わり果てた姿で… 【注目記事】「誰、どうして」…壁一つ隔てた部屋からかすかに女性の声が聞こえた夜
小説 『アイアムハウス』 【新連載】 由野 寿和 静岡県一家三人殺害事件発生。その家はまるで息をするかのように、いや怒っているかのように、大きく立ちはだかり悠然としていた 午前十一時。サイレンを鳴らさず、車両は静岡県藤市十燈荘(じゅっとうそう)に到着した。静岡中央市にある県警本部から十燈荘までは、藤湖をぐるっと大回りして藤市経由でトンネルを通り、小山を登ることになる。藤湖を見下ろす高級住宅街、十燈荘は、土曜の昼だが活気はない。既に外部への交通規制が敷かれているとはいえ、不気味に静まり返っている。ここで殺人事件があったことを、住民達が知っている気配はなかった。その家…
小説 『ヴァネッサの伝言 故郷』 【第7回】 中條 てい 兄ガブリエルの恩人である老医者イダのもとへ。扉を開け放つと、皺だらけの老人の顔が覗き「馬鹿たれが!」としゃがれた声で… プレノワールの領主カザルスは、世間では“変わり者”と評判だが、そう称されるのは、彼がある意味、非常に柔軟な価値基準を持っているからだ。優れて珍しいものであれば、彼は洋の東西も貴賤(きせん)の区別もなく、身辺に人や物を集める。イダはそんな彼が招き入れた、ちょっとこの辺りでは見かけぬ異邦人の老医者だ。どこで生まれてなぜこの地に辿り着いたのか、聞けばきっと面白い経緯(いきさつ)があるのだろうが、それを…