筋萎縮性側索硬化症患者の介護記録――踏み切った在宅介護

「地味、地味、地味!」の のどかな山中病院

(七)明るい挨拶と優しい心遣い

二つ目は『親切さ』です。方向音痴の私なので、院内でも、その行き先をきちんと教えていただいても、すぐ迷子になってしまいます。(ここは曲がるところが右だったかな、左だったかな)と迷っていると、周りの方が目敏く見つけて、必ず丁寧に教えてくださるのです。

この『挨拶』といい『親切さ』といい、ごくごく当たり前に日常生活の中に自然に同化しているのです。これらの姿に古き良き日本を感じました。

やはり美しい自然に恵まれた地だからこそ、その中からこれらのやさしい思いやりの心が育まれてきたのだと思いました。(こういう美しい自然の中で毎日生活ができたらいいな)と憧れの気持ちになりました。