飯盒炊爨(はんごうすいさん)やテント設営はもちろん、キャンプファイヤー、ハイキングなどはありったけのパフォーマンスで新入生に楽しさを知ってもらいます。
そういったプログラムの一つに、サークルメンバーのキャンプネームを決めるミーティングがありました。ファイヤー場で車座になり、新入生が一人ひとりその真ん中に立ち、みんなでああでもない、こうでもないと言いながら、キャンプネームを言い合いします。
妻はアップルというキャンプネームに決まりました。決まると全員で「決定」と言って、片手でボランティアのⅤ字型を切ります。
その時が印象に残っている初めての妻の姿です。同じ大学の後輩だったので、その前にもサークル室やその他校内のどこかで会っていますが、意識したのはその時が初めてのような気がします。妻は女の子としては身長が高く、ジーパンがよく似合いセミロングの髪の清純な子でした。
仲間や子どもたちと共にしたキャンプ生活やサークル活動は、私たち二人にとって懐かしい思い出です。
学生生活も終わりに近づくと、妻は、希望していた教員試験をめざしてかなり勉強していたようです。その頃はもう付き合っていました。
妻の下宿にもよく遊びに行きました。夕飯を御馳走してくれたことも何度かあります。骨付きの唐揚げがとても美味しかったことが忘れられません。
プロポーズしたのもこの頃でした。
【前回の記事を読む】「自宅から少し歩くだけで浜に出られた」と、妻の故郷のことは聞いたことがあるが…私は、妻自身のことをほとんど知らない。
次回更新は9月10日(火)、21時の予定です。