第三章 京都で剣士になる

そして、行きたいと言った殿は何も出来ないので、おじさんから預かったお金で新幹線のチケットを買い、タマを連れて行くと言うので、大きめのペット用バスケットを探し回り…

…これが中々無いのよね、名古屋のデパートでやっと見つけた!

ーーーもぉー、タマ置いてけよ!!ーーー

それから宿泊施設は空いていたらしくてすぐに取れたから良かったけど、はぁーっ疲れた……京都まで寝るよ私は。

あっそうだ、皆に怪しまれるだろうから、殿に口止めしておかなければ、と思い私は離れて座っている殿の所へ。 

「殿、話し方が今の私達と少し違うので、余り友達の前ではお話しにならないでください。それから私の事は水野さんと呼んでください。殿の事は失礼ながら水野君と呼ばせて戴きます」

次は裕子たちに言っておかなければ。私はとって返し皆の元へ戻ると、

「ねぇーねぇー皆、水野君の事だけど……」

「何々、水野君の所へ行って来て、恋バナが益々発展したとか?」と笑顔のふーちゃん。

「違うって、さっきも話したけど彼とはそんな仲じゃないの!

そんな事より彼、御所に行く事になってちょっと舞い上がっちゃっているみたい、言葉遣いが時代錯誤的になっているみたい。

何かおかしな事言っても聞き流してあげようよ」と私は苦しい言い訳をする。