戦後さえ知らぬ人等は原爆の話グリム童話の如く聞くかも
聞く人も語れる人も少なくて忘却されるか原爆の惨
ひそやかに怯えされている日々の平和崩されていく日本国
※本記事は書籍「短歌集 命の極み」(幻冬舎)より一部を抜粋し、掲載しています。
91才の被爆者が詠んだ
原爆の悲惨さが生々しく心に突き刺さる
「原爆の短歌を詠むことは、心が散り散りに傷んで苦しい作業です。それでも死ぬ前に戦争の愚かしさ、原爆の悲惨さを伝え続けなければならない。それが私の使命です」――91才、癌、甲状腺機能低下症。そしてヒロシマの被爆者。平和への強い願い、二度とこのような悲劇を繰り返してはならないという自戒を芽生えさせる短歌の数々。時折織り込まれた現代日本に対する痛烈な批判性は、日本人一人ひとりが自覚しなければならない教訓や戒めを与えてくれる。今、この瞬間、私たちが安寧に生きていられる理由と意味を問いかける短歌集を連載にてお届けします。
戦後さえ知らぬ人等は原爆の話グリム童話の如く聞くかも
聞く人も語れる人も少なくて忘却されるか原爆の惨
ひそやかに怯えされている日々の平和崩されていく日本国
※本記事は書籍「短歌集 命の極み」(幻冬舎)より一部を抜粋し、掲載しています。