大手企業より小さい会社の強み
⃝三番目は大手企業より小さい会社の強みです。
電池の打ち合わせのために、日本のある上場会社の岩手県の工場を、私一人で訪問しました。こちらは一人なのに先方は何と購買・電気・品管・設計・技術・企画等の部門で合わせて17人出席されました。
このような場面は初めてでかなり緊張しましたが、1時間半の間それぞれの部門から出たいろいろな質問に対して、私は全部丁寧に回答することができました。その後初めて連絡した担当者に「なんでこんな人数が来たんですか」と尋ねたら、「それぞれの部門は別々で、ずっと単純な仕事を続けているため、わからないことがいっぱいある」と答えてくれました。
このとき、大手企業は確かに資金や人材やブランドなど強さを持っているが、小さい会社に勤めている人は何でもやるから、いろいろな経験があり逆に強いと改めて思いました。それ以降私は日本の大手企業と相談したり打ち合わせしたりするとき、全く恐れずに自信を持って堂々と話せるようになりました。
短時間でうまくアピールできる力
⃝四番目は短時間でうまくアピールできる力です。
横浜の携帯電話のアクセサリーの会社を訪問したときのことです。その会社はずっとアルカリ電池を使っています。担当者からは「弊社は年間数十万のアルカリ電池を使っていますが、他にニッケル水素電池やリチウムイオン電池やボタン電池などがあると聞いても、正直あまりわからないから、私みたいな素人でもすぐわかるように説明してくれますか」と依頼されました。
私はその場で電池の知識を整理して5分ぐらい電池の種類と区別をまとめてわかりやすく説明しました。
すると「ジンさんの説明は今までで一番良くて十分わかりました。これで貴方を信用できます」と大変喜んでくれました。私も嬉しくて、営業するときはお客様に必要な製品の知識だけではなくて、お客様にわかりやすくアピールできる力も大事であることがわかりました。
それ以降、短時間で製品のポイントと要点をお客様に説明することを常に心がけています。ビジネスするとき、競争が激しいとき、製品力や営業マンのアピール力が必要なことはもちろん当たり前ですが、これらの能力の必要性は会社全体に当てはまります。
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