エッセイ 小説 詩 せつなさ 恋 2024.05.26 初めて貴方を恋しいと思った。帰りたい、夢の中に。もう此処に貴方はいないから。 便 乗 苦い涙を飲み込んで 甘い唾液を吐きだした 蟻がそれを求めて ゾロゾロと 分けてあげたくもないから 全部踏み潰した 一匹残らず 踏み殺した 私に便乗して 楽するなんて 許さない 許さない だから消した 私はもう 損をしたくないから
エッセイ 『遠い夢の向こうのママ[注目連載ピックアップ]』 【第13回】 かおる 大学生になった頃、母から「大事な話がある」と戸籍謄本を差し出された…「パパは暴力団員で、本当の母親は……」 【前回記事を読む】高校卒業の日、母は友人を“付き合う価値がない人間”と値踏みした…「私立の高校の人らはくだらない」と馬鹿にしてきた。そんなある日の夕方、突然ママが「ちょっと話があるからここに座って」とダイニングテーブルに向かい合って座った。真剣な話だと思わず、冗談ばかり言って茶化しながら座る私。いつの間にかパパは別の部屋に姿を消していた。ママが一枚の書類を見せてくれた。戸籍謄本だった。「あんたの…
小説 『時、見遙かして』 【第9回】 中村 亮太 1発の500キロ爆弾が舞鶴軍港に炸裂。勤労学徒ら約90名が亡くなった…翌朝、米軍機230機が襲来――夕方の湾内に残っていたのは…… 【前回の記事を読む】日露戦争で活躍した、日本海軍の重巡洋艦、「吾妻」…バルチック艦隊との決戦で、敵艦に致命的な集中弾を浴びせ、戦後に勇名を馳せた。「測量図」には、半島の東側一帯に、海軍工廠の逆コの字型の諸施設が描かれている。「造兵工場」が幾棟と並び、半島の突端に向かって「船台」、「起重機」、「第二船渠」、「第三船渠」とつづく。南の山側に、「海上自衛隊舞鶴総監部」があらわれた。「測量図」の同じ場所…