第一章 クルマを運転するときの心構え

信号に対する心構え

走行中、前方の信号が青で、自分の前に1台もクルマが走っていないとき、みなさんはどうしているでしょうか。

タクシー運転手ならば、アクセルからブレーキに足を切り換えて、いつでもブレーキを踏み込めるように待機します。青信号だからといって安心しきるのではなく、いつ何が起こるかわからないという前提で、不測の事態に備えているのです。

一方、前方の信号が青で、自分の前に1台または数台走っているときは、適切な車間を保ちながら前のクルマに追突しないように注意を払いながら走行します。

赤信号で停車しているときに、とくに注意が必要なのは自分のクルマが先頭で停車しているときです。早朝や深夜など交通量が少ないときは、前方にクルマが1台もいないことがよくあります。

このような状況で赤信号から青信号に変わったときに、まるでF1レースのスタートかのように急発進する人がいますが、それがよろしくないのは言うまでもありません。急加速中に歩行者が飛び出してくるかもしれませんし、路上に落下物があるかもしれません。

前にクルマがいなくても、すぐに発進させず、一呼吸おいて安全を確認してから発車することです。