小説 詩 恋愛 2024.05.05 詩集「ホロス」より三篇 女 白い布を纏って 今日も私は波 もうすぐ満ち潮 その時赤く染まる 血の海で 私の中の魔物たち するすると溶けてゆく 【前回の記事を読む】詩集「ホロス」より三篇 【注目記事】あの日深夜に主人の部屋での出来事があってから気持ちが揺らぎ、つい聞き耳を… 【人気記事】ある日突然の呼び出し。一般社員には生涯縁のない本社人事部に足を踏み入れると…
エッセイ 『ある朝、突然手足が動かなくなった ギランバレー症候群闘病記[注目連載ピックアップ]』 【最終回】 市川 友子 殺し屋の看護師たちが私にのしかかっていた。とうとう腰の骨を折られて殺されると覚悟した。 幻覚と現実の交差注射器で毒を打たれそうになり、私は打たれまいと速い呼吸を繰り返していた。「落ち着いて、深呼吸して、ゆっくりと」看護師さんの顔が目の前に見えた。点滴の針を取り替えているところだ。それなのに殺人鬼扱いされたのでは、看護師さんもたまったものではない。私はラジオ局に助けを求めた。病院に監禁されている私と家族を助け出してくれと訴えた。しばらくすると大勢の人が病院を取り囲み、何人かが病院に侵…
小説 『標本室の男』 【第48回】 均埜 権兵衛 「お前、ちょっと匂うぞ、この前いつ入ったんだ?」そう言って浴室に向かわせ、そっと覗きこんだ。そこに見えたのは… 【前回の記事を読む】どこへ行っても、誰と出会っても、驚かせ、怖がらせ、嫌悪させてしまう。異形のものは人の中へ入るのは赦されないのだろうか。その夜客は連泊している伊藤医師だけだった。源造は彼に出す料理を作っていて、骸骨はそれを見学していた。源造は珍しく腕が冴えず、それを気にしてか、時折り骸骨の方をちらと見たりしていた。一方和美は居間に出てきたのはいいのだが、ぷいと横を向いたまま、誰とも口を利かずに…