また、北伸電機の細川社長も回路基板代金の一部を請求せず、その商社も液晶チップの一部を負担してくださり、大変感謝しております。

一生懸命、一生勉強、一生進歩

その後、私はなぜこのような大きな失敗をしてしまったのか、なかなか納得できなくて、商売はなかなか難しく予想できないと理解はしましたが、大変苦悩してしまいました。

ある日、ビデオ録画タイプ業界では超一流のS社でも二流の日本B社に負けたことと、超一流の食品会社でもジュース投資の失敗があることを読んで、突然ひらめきを感じ、自分の気持ちを前向きにさせることができました。

つまり、ビジネスは、よく計算して予想することが必要ですが、ほとんどは実践してみないとわからないのです。

起業すると、資金、技術、製品、値段、世の中の流れ、販路ルート、人脈、能力等様々な要素が絡んできますから、いくら儲かるかは全然わかりませんが、いくら損するかは大体明確です。

その損金以上を行わないこと、そしてそこから何か学んでそれ以降は同じ失敗をしないことが大事です。

学歴があって頭が良く、数字の計算が得意であっても、ビジネスをして利益を得られるかどうかは全く保証できません。自分の学歴を見誤ったり、仕事をやり過ぎたりすると必ず失敗します。

大胆さと慎重さの両方が要るし、謙虚な気持ちを持って、ビジネスのチャンスを判断し行動することが大変重要です。聡明な人がよく失敗するのは聡明さ故に傲慢さがあり前のめりになり過ぎるからです。

それから私は、本当の商売をもっと勉強しようと思いました。私は新聞や雑誌や本などで勉強できるし、悟る力もありますが、やはりビジネスは甘い世界ではないので、いろいろな実務を積み重ねて実際に経験しなければなりません。

この教訓を生かして、なるべく自分の力(技術・資金・人脈など)の範囲で商売しようと思いました。また、自分は「一生懸命、一生勉強、一生進歩」という信条を持つようになりました。

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次回更新は5月5日(日)、12時の予定です。

 

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