そして姫路からは、今年の年明けに走った長距離サイクリングのルートをGPSに表示させる。せっかく持ってきたGPSだったが、土地勘のある東海道や国道一本道の紀伊半島を通ってきた事もあって、ここまでほとんど使わずに来たので、ようやく役に立つ時が来た様だ。
途中何回も行き来した「道の駅みつ」を通過すれば、ここから瀬戸内海沿いの道を進んで、今日の目的地である備前♡日生大橋が見渡せる宿へ17時前に到着。大浴場に浸かりながら、そこから見える橋をこれまで自転車で2往復した事を感慨深く眺めて夕食となる。
実は幼少の頃より牡蠣が苦手でほとんど口にした記憶がないのだが、ここ日生は牡蠣の名産地であり、まして海の目の前の宿に泊まっているのだから、きっと出るな?と思っていたら漬け込みに始まり、フライに焼きにと、全部で10個の牡蠣と対峙しなければならなくなった……。
ここはもう食べるしかないと口にしてみたが、さすが名産地だけあって、自分が記憶していた生臭さ等一切ない美味しいと言えるものであった事に、若干戸惑いを覚えた。
だが、それでもどこかに拒否感があるのか、神妙な面持ちで、とにかく出されたものを残さず平らげる事に集中し、後はひたすらハイボールを流し込んで、床についたのだった。
3月14日(月)17日目 日生 岡山 岡山県庁 倉敷 福山
走行距離97.4km/STAGE 累計距離1699.3km/総累計距離(17日目)1699.3km
昨夜は我が人生で最大量の牡蠣を食べてしまったので、どうなるものかと起床するも、まずは何事もなく宿をスタートする。ウニやイクラも北海道のものなら食べるという見解を聞くが、それと同じなのかもしれない。
未明に降った雨もどうやら止んでおり、ここまで17日間連続雨なしというのは、自転車乗りとしては最大の幸運であり、3月は自転車にとって最適なシーズンだと思い直す。
今日のルートはR2という幹線道路メインを進むのだが、自転車通行不可であるバイパス区間が度々現れ、その都度迂回を余儀なくされるため、当初尾道まで行く予定を手前の福山へ変更し、区間距離が短縮された事もあって、余裕を持って進んでいく。
【前回の記事を読む】京都のホテルで初めて野外へ自転車を置く事に…まだ京都人のお仲間には入れない!?
次回更新は4月21日(日)、8時の予定です。