世代間伝達:終わりなきモラハラ
離婚の時に交わした公正証書に、子どもたちについて「病気、進学等多額の費用を要する時はその分担について誠実に協議する」とあり、別れた夫は次男の高校の授業料を半分払い、次男が私立中学校に入学した後は養育費を上乗せしていた。
しかし、私の失業を知った夫から手書きの手紙が届いた。「途中で公立に転校した詳細について、あなたから誠実に説明を受けていなかったので上乗せ分減らします」、だった。
なぜ公立高校に転入したのか、その間にどれほど子どもたちが苦しかったかなど、彼にとってはどうでもいいことだった。確かに状況を説明できず逐一報告はできなかった。
長男が懸命に伝えてくれていたが、長男を通しての連絡は誠実ではないと書かれていた。私は謝罪し、「むしろ今までありがとう」と返信した。次の月から、養育費は予告通り上乗せ分は減額。
私は、子どもたちの手紙や写真も送っていたし、父親の誕生日には、子どもたちの名前で花を贈った。夫も子どもの誕生日に花やプレゼントを送ってきて、「別れても、お父さんは君たちのお父さんだからね」という手紙まで添えてあった。けれど、その手紙は、私にあの暴力の日々をフラッシュバックさせるものだった。