商売の基本を習い商売を実践する

食品の歴史や加工方法、トレンドを学ぶ

昼休み中会社にある食品の新聞や雑誌を読み、食品の歴史や加工方法、トレンドを学びました。休日は図書館に行ってビジネス関連の雑誌や本を読んで、新しい商売のやり方を知ったりして、経営者の知識を吸収しました。

その中で一番印象に残ったのは当時3000円の散髪代を1000円までに値下げして一気に拡大させた某社のビジネスでした。創業者は55歳の商社マンで、本人の長い経験から、時間とサービスを省略してカットだけで散髪を10分で終わらせる発想で成功しました。

アコス社が取り扱っているのはほとんど冷凍食品で、主に日本国内の大手企業であるメーカーまたは問屋から自社の倉庫に仕入れて、福井県内の学校・病院・レストランなどに販売しています。

私は、中国の食品が大変安いから、藤田社長と二見専務に話して一緒に中国へ数回行きました。アスパラガスやゴボウなどの食品を見に行きましたが、日本では食品に対する安全性の要求が大変高くて、数量や衛生管理等から考えて、なかなか仕入れることができませんでした。

中日貿易に関心を持つ

ある日中国の親戚から「アルバムを入れるプラスチック(材質PP)ケースをもっと透明にして使えるようにしたい」という連絡がありました。インターネットで調べてみると、A社の製品(PPシートを透明にさせる品物)があるとわかり、アコスの取引先の関連社であるB社からその製品を購入しました。

当時は中国の税関の管理が厳しくて貿易の権利を持つ特定の会社を通さなければならなかったので、様々な書類と試験データーの提出など煩わしい手続きがありました。

大変でしたが、何とか中国に届けました。使ってみたら効果が優れてPP樹脂に混ぜるとアルバムのケースは十分に透明になりました。

しかし、製品は高く、しかも関税も40%、いろいろな費用を加えて中国に到着したら倍以上の単価になりました。そこでプラスチックを大量に使っている浙江省台州に行って営業しましたが、なかなか売れませんでした。親戚の会社は約2年間使用してくれましたが、その後中国製の製品が見つかり取引はなくなりました。