補助金を通して、先を見通すスキルは身につく

経営者にとって補助金は心強い味方です。しかし、多くの経営者は日々の仕事に追われているため、このような声を耳にすることがあります。

「事業を大きくできればそれに越したことはないけど、目の前のことで精一杯で、先のことはわからない」

そう言う方もいるかもしれません。

でも安心してください。

先を見通すスキルは今からでも身につけることができます。

それは、「もしこの補助金を使うとしたら、どんな事業が展開できるだろう?」と問い続けることです。

補助金は、毎年数百種類も募集されているとお話ししましたが、これらは少しずつ補助金の内容が異なるんですね。

もっと言うと、補助金の種類によって、補助金の対象にできる経費が異なってきます。

例えば、ある補助金は新しいケーキをつくるためのオーブンを買うことができます。

しかし、ほかの補助金ではオーブンを買うことができない一方で、オンライン販売ができるようなECサイトをつくることができる、という場合があります。

いろんな補助金を応募するときに必ず、中長期的な事業のイメージを想像することが大事です。

このときに参考になるのが、ライバル会社の動きや、市場の広がり方です。

そして、ライバル会社の動きや市場の広がり方は、単に事業をしているだけでは知ることができません。

ライバル会社の動きを知るために一番簡単な方法は、その企業の取り組みをネットで検索し、実際に商品を購入してみることです。

市場の広がり方を知るには、仕事場から一歩出てみて街を出歩いて流行り廃りがどう変わっているのか考えてみる、あるいは既存のお客さんに自分のサービスについて聞いてみるのも良いでしょう。

会社の外に目を向け、世の中の動きを知ることを、市場調査と言います。

補助金を通して、市場調査スキルが磨かれます。

当たり前だからこそ見落とされがちな事実として「売り上げは必ずお客さんが生み出す」というものがあります。

会社の中ではなく、会社の外側にいるお客さんに目を向ける市場調査スキルが身につけば、お客さんが求める商品やサービスをつくることができます。

結果として、売り上げが上がります。

未来のことは誰にもわかりませんが、今起きていることに目を向けることで、将来の打ち手は決めることができます。

このように、補助金を通じて会社の今と未来を考えるトレーニングが可能になります。