• ③辞めると迷惑がかかる

先にも触れましたが、若者はもう少し純粋に職場の他の人のことを考えています。特にシフト制の場合は強く感じています。仕事による存在証明というよりも、真面目に他の人に迷惑がかかると思っているケースが多いです。

「私が辞めると、3人になってしまいシフトも回らないんです」と涙ながらに訴える人もいました。それは上司や管理者の責任で、そんなに思い詰めなくてもいいのです。多分、身を切られるように辞めてきても、その職場は回っています。

④辞めるのはよくない

仕事を辞めることを、どうもよくないことだ、悪いことだという意識があるようです。先のブラック企業を辞めない若者の「背徳感」ではありませんが、仕事を辞めること自体に否定的な意味合いがあり、ひいては仕事を辞めるような自分はよくないと考えているような気がします。これは内面的な価値の問題で、あとで少し検討したいと思います。

⑤辞めたいと言えない

次に「辞めさせていただきます」と言えないので、辞めることができないという事態です。最近はアルバイトで出勤してこないと思ったらそのままフェイドアウトするケースも散見されます。電話もメールもつながらないという事態も聞きます。

辞めたいと言ったら止められる、面倒くさい、もうイヤだ、あるいは生活が破綻していて仕事に行けないなどいろいろな事情はあるでしょうが、何も言わない、何も言えない、言いたくない。今では退職代行業者も出てくる始末です。職場という自分を評価する圧力団体に対しなかなか言えないのかもしれません。

【前回の記事を読む】「もうつらいです」「何とかなりませんか」と言えたら、少しは変わっていたのかも…。