どこに行った?と不思議に思った。そして気付いた! あのトンビは、ダンナだ!! きっとダンナがいつまでも泣くな、俺は大丈夫と言いに来てくれたんだと確信した。その日の夕焼けは青空の青と優しいピンク色のすばらしい物で思わず写真を撮った。きっとダンナからのおわびのプレゼントだろうと。

この1年、失った物が多く、それも大きすぎる物だった。コロナ禍であたりまえにできていたであろう事すらできない、つらい日々だった。なかなか前に進めない私に、友人の1人が言った。「自分もいつまで生きられるかわかんないんだよー。やりたい事はやっておかなきゃ!」と。

そうだ私は生きている!残された父のため、子供たちのため、孫のためetc……そして何よりも自分のために! 1度きりの人生、予定よりずいぶん早く、「おひとりさま」になったけれど、生きてるんだから!

そういえば最後に一言も残さなかったと思っていたダンナは、ずっと前に「俺が死んだら再婚してよかけんな」と言っていた事を思い出し、あの日何もきいてないとブンブンゆすったけれど「暗証番号」と「再婚OK」という大事なことはしっかり伝えてもらっていた様だ。

ブンブンゆすってゴメン。でも再婚はいいや。気楽な“おひとりさま”にも慣れてきたし、そう悪くもないから。

けど、せっかくおゆるしあるし、彼でも見つけようかな。食事したりドライブできるくらいの。ずっと1人はさみしいもんね。今、流行のマッチングアプリでもしてみるか? スマホもよく使いこなせない私には無理かー(笑)

無職で通帳の残高が減ろうとも、孫の笑顔には代えられないし、ボーっと時間を気にせずベランダの椅子に腰かけ本を読む時間も尊い。年がいもなく、Jポップが好きで、歌を聴きながらテンション上げて床掃除をする時間も尊い。

「人生山あり谷あり」引き算足し算を繰り返し、一喜一憂しながら前へ進んで行こう!!

人生楽しまなくっちゃ! ね!!

<追記>

2人見送って、マイナス2

長男にお嫁さんと娘が生まれプラス2

現在、プラスマイナス0。そして秋には娘に3人目の孫が産まれる。プラス1(笑)

【前回の記事を読む】「今どこ?!」看護師長の焦った電話。急いで病室へ向かい、ドアを開ける…。