パウロが「ヘブル人への手紙」で、クリスチャンに「真理を学んで成長するよう」に指示している箇所を、再度、著者の注釈を加えておさらいしましょう。
1.クリスチャンであるあなたは、入信以来の年数からすれば、すでに教師であるほどの教理知識を得ていなければならないのに、実際には、【神の御言葉の第一原則(霊的真理)】を、もう一度教えてくれる人を必要としています。「ヘブル」5:12節。
その「霊的真理」とは、全能の創造神がこの世を造り、そこに人を存在させた目的(霊的関係性の確立)であり、それを正しく知るには、旧約聖書「創世記」をおとぎ話として受け流すのではなく、霊的かつ科学的に「そうでなければならない筋が通った論理性・必然性」を見つけ出すことです。
その骨子は、始祖アダムが犯した原罪(霊の関係性の断絶)を、神様が「元の生きた関係性」に修復しようとした計画です。それを当時の人が、霊感によって記録したものです。
しかし現代人は自分たちの知性を優れたものとし、「創世記」をおとぎ話として読んでしまうため、真理をとらえられないのです。
そしてパウロは、そんなクリスチャンが成長し、堅い食物(大人に成長したクリスチャンが持つべき救霊理解)で養われなければならない、と警告しました。「ヘブル」5:14節。
「堅い食物とは、成熟した人、つまり、学んだ御言葉を生かす日常生活によって、霊的・道徳的に正しい事と悪い事〈神または人間の律法に反する事〉を区別するようになっている人々のための知識の例えです。
しかしその為には、まず(かみ砕かれた教えとして)乳が必要であると述べています。イエス・キリストを救い主と信じているのに、「義に通じていない人」がいるのです。