外では鳥が無心にさえずっていた。
「輪だ」バーナードは言った
「僕の上。かすかに揺れながら架かってているぞ、光の輪が」
「薄黄色の光の層が」スーザンは言った「遙かかなた、紫色の水平線まで広がっているわ」
「さえずりが」ローダは言った「チッチッ、チュンチュン、上がったり下がったり」
「球だ」ネヴィルは言った「ぶら下がった水滴に、遠くの丘の広大な中腹が映っているぞ」
「深紅に光る房よ」ジニーは言った「金の糸で編んであるの」
「何かが足を踏みならしているぞ」ルイスは言った「大きな獣が鎖に繋がれているんだ。ドーン、ドーン、ドーン」
「バルコニーのかどに架かっている蜘蛛の巣を見てごらん」バーナードは言った「水滴がいっぱい付いて白く光っているぞ」
「葉っぱが窓のまわりに集まって、一枚一枚先の尖った耳みたい」スーザンは言った。
「影が小道に落ちて」ルイスは言った「曲がった肘みたいだ」
「光の島が草の上を泳いでいくわ」ローダは言った「みんな木の間をすり抜けて落ちてきたの」「鳥たちの眼が葉は叢むらの奥で光っているぞ」ネヴィルは言った。