こんなはずじゃない、と焦り、たった一度きり。してないことと同じ、大丈夫、大丈夫と無理やり言い聞かせて、過食嘔吐をしてしまった事実をなかったことにしようとしている自分がそこにいた。

そしてこんなこと毎食毎食耐えられるのだろうかと先のことを考えたら不安すぎて、そこから一気にまた過食過食、そして嘔吐。もうそこからは以前以上に悪化したように思う。一日に何度も何度も繰り返してしまった。育児をしたり働いたりしながらも、隙間時間さえあればすべてを過食嘔吐に費やしていた。

今だから言えることだけれど、回復途中では、このようなぶり返し、以前よりも悪化するという状態にも一時的に陥ることが多々ある。

でもそんな時に、そこで、あぁ、やっぱり自分はだめなんだ。もう一生治らないんだとあきらめてしまうか。それでもなんとか歯を食いしばって、前に進もうと希望を捨てないかで二極化する。

しんどくてしんどくて投げ出したいし、もう次からしないぞと思った矢先からまた過食して嘔吐を繰り返してしまう。でも、それでもいったんは脱出できたという事実を思い出し、だからまたあそこに戻れるのだと自分を信じて疑わずに前に進もうと努めることで、必ずまた這い上がってこられるということをみんなにお伝えしたい。

いろんなタイプの人がいる。いったん過食嘔吐というものを覚えてしまった人はみな、またあるタイミングで強い衝動に駆られて、過食嘔吐をしてしまうことがある。

でもその時、一度してしまってもまたパッと次から切り替えてまたしないようにできる人もいれば、わたしのようなゼロか百かみたいな人間、一度してしまったらそこから脱出するまでにしばしの間ずるずる繰り返してしまい、その中でもがき苦しんでなんとか脱出しようとしなければまた戻ってこられない人もいる。

苦しい。でも、あきらめなければ必ずまた這い上がれる。そのことを自分の体験から伝えたい。

【前回の記事を読む】誰かに認めてほしい、満たされない…。その苦しみを過食嘔吐で発散させた毎日…。