第二章 その答え
~2人を守る~
ヒカリと凛がいつもの様にゲームで遊んでいる所にまひるが帰ってきた。
ヒカリはまひるに甘えながら、「今日は凛が韓国鍋作ってくれたんだよ」と、飛び込んでいったが、まひるが明るさをつくろっている事は、凛には分かった。
凛は今日、まひるに何があったのか見当が付いていたが、ヒカリがいるので食事の支度を始めた。
食事が終わり、ヒカリがお風呂に入っている時に、凛はまひるに「今日何があった?」とたずねた。まひるは「何もなかった」と答えるだけだったが、凛にはわかっていた。しかし、あえて凛からは、何も言わない事にした。
数週間、まひるを見ている凛には、まひるの苦悩がわかっていた。
ヒカリの父親の真一が現れたのだ。しかし真一にも家庭があり、まひるはヒカリを認知してもらうつもりは、全くなかった。
そしてある日、凛は真一に会う決心をした。
まひるの気持ちを伝え、2人をそっと見守って欲しいと懇願した。それが出来ないのなら、一切関わらないでやって欲しいとも話した。この事は、まひるには話さないで欲しいと凛は真一に頼んで別れて行った。
その翌日から、朝、凛は目覚めると手首が透き通る様子が見える様になっていた。