【前回の記事を読む「高校のクラスメイトが泣いていた」自閉症の少年が涙したワケ

視覚障害者協会でUDトーク

障害当事者でもUDに明るいとは限りません。むしろ自分の障害の事はわかるけれど、他の障害者が何に困るかはわからない人が多いという事で、視覚障害者協会からUDの街づくりセミナーを頼まれました。

若い頃の私なら、「あなたに私たちの何がわかるの?」と言われそうで行けなかったかもしれませんが、年を重ねると、面の皮は確実に厚くなります。とは言え、責められる事の無いように、「教えてください」というアンケート形式で話し始めました。

・先天的に目が不自由な方は?

・点字を日常的に使っている方は?

・みんなと一緒にする食事が好きな方は?

・方向感覚が良い方は?

・テレビとラジオ、どちらをよく聞きますか?

などなど。受講者は8名と少数でしたが、面白い結果が出たので、この日の配信では、アリコさんにもクイズを出しながらお話しました。

「8人の中で、先天的な視覚障害者と後天的な人はどれくらい?」

彼女は、先天的な方が6割、後天的な方が4割と適当に答えました。8名しかいないので統計にはなりませんが、実際の結果は半々で当たらずとも遠からずでした。次に、

「点字を日常的に使っている人数は?」

という問いにアリコさんは、6名くらいと答えましたが、結果は1名でした。これにはアリコさんはビックリしていましたが、視覚障害者の中で点字を日常的に使っている人は1割くらいと言われてるので、ほぼその通りです。拡大文字や画面の白黒反転や音声で伝える事が如何に重要かがわかります。次に、

「みんなと一緒の食事が好きな人は何割?」

と聞くと、半分かなと彼女は言いました。実際の結果も、半分! 人前ではうまく食べられなくて恥ずかしいと思っている人もいるので、ご飯にお誘いする時は、なるべく丼物などの食べやすいものを選ぶと良いでしょう。