消防官が現場で活動するために欠かせないのが「訓練」です

救助隊員は救助訓練を、ポンプ隊員は消火訓練を、救急隊員は救急活動訓練を行うのはもちろんのこと、複数の隊が合同で行う訓練もあります。また、救急救命士が特定行為の訓練を行う、新人の消防隊員がロープの結索訓練を行うというような、個人の訓練もあります。

著者は、「訓練でできないことは現場でもできない」と思っています。訓練と現場は違うという考えの人もいますが、現場というのは想定外のことばかりで、基本に対する応用になります。

プロ野球選手だって、素振りやキャッチボールを長年コツコツと積み重ねてようやく試合に出るのと同じように、基本ができていなければ、その応用もできないのは、救急活動も同じです。訓練を本当の現場だと思って取り組めば、現場で想定外のことが起こっても、訓練のように冷静に対処できると思います。

 

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