第二章 骨粗鬆症の予防

骨粗鬆症危険因子ランキング

骨粗鬆症の予防には、若年期から食事をしっかり摂って運動することで骨を丈夫にしておくことが最も重要です。中年期以降になると骨が増えることが難しくなり、徐々に骨量は減少していきます。骨粗鬆症のリスク因子を有する方は、その減り方が大きくなって早期に骨粗鬆症となって骨折してしまうのです。

骨粗鬆症危険因子の頻度は年代により変化します。これらのランキングをみてみると、中年期では、運動不足やCa不足などの不適切な食事、そして喫煙や多量の飲酒が最上位を占めています。これらは除去可能な因子です。

若いうちから「骨に悪いことはしない」と意識しておかなければなりません。それに対し、高年期では両親の大腿骨近位部骨折歴、糖尿病、自分の骨折既往歴などが上位を占めています。これらは除去不可能な因子です。

運動不足や不適切な食事は下位にランクされ、さすがに高年期になると健康に注意する方が多くなります。しかし、高年期では自助努力だけでは改善できない危険因子が多くなるため骨粗鬆症による骨折を防ぐことが困難になってきます。骨粗鬆症の予防は、若年期から取り組まなければなりません。

[図表2]