やり方はこうだ。
毎月問題用紙が送られてくる。本人がテキストを読んで解答して送り返す。後日添削されたものが届く。内容がチェックされ、今後の課題が出ている。毎月これの繰り返しになる。
当初Jは正しい資格の情報を自ら持っていなかったので、難易度を自動車の運転免許と同程度に考えていた。その根拠は年配の理事会に参加する人が対象者だと考え、難易度の高い問題だと合格者は少なく、目的に合わないと思ったからである。
二〇一七年五月から資格取得を目的とした勉強をスタートした。テストはその年の一二月第一日曜日と決まっているので、一一月末日までの計画を立てることになる。
まず一日の勉強時間は何時間とするのか。午前中二時間、午後三時間として一日五時間、月~土曜日で週六日の月四週、月間約二五日として、五×二五=一二五時間、そのうちテキストにかける時間。問題集にかける時間をどう配分するのか……など。そのほか、資格勉強に取り組むのは受験勉強以来のことなので、とにかくゆっくりスタートしようと考える。
始める前の軽い体操で脳を活性化させ、机に慣れることに気を使い、メモ帳を用意し、周りを整頓、今の時間使うテキストのみ机に出し、取り組む気分を調整することに努めた。一一月まで、月毎に送られてくる問題用紙を読んで解答し、テキスト、問題集の読破を計画通りに進める。Jの場合は、各テキストを八回読破することを実行していた。