【前回の記事を読む】「格好つけすぎ」とも言われながら…マンション理事会運営のために打って出た挑戦とは?
第一章 資格試験への取り組みと周辺事情
将来受験されるかもしれない方々に向けて、テキスト内容はどのようなものなのか、以下に記載しておく。
まず、区分けとして、民法・区分所有法・管理組合、その会計と財務・マンション維持保全、マンション管理適正化法がある。
民法では、一例として……
祖父と孫との間で、「これあげる」と口頭で言われ「いただきます」ともらった場合でも、書面によらない贈与は各当事者が撤回できますよ、とか、その物のその所有者権移転登記がされていた時は、贈与は撤回できませんよ、など。
区分所有法では、一例として……
集会の決議について、共用部分の管理に関する事項は、区分所有者及び議決権者の各過半数の同意を得ないといけない(ただし規約変更と重大変更を除く)。とか、マンションは共用部分と専用部分から成り立つが、専用部分とは、それぞれ扉内から住んでいる空間の部分である。ただし、ベランダ・専用庭などは専用部分に入らない、など。
マンション維持、保全では……
建築基準法が幅を利かせている。マンションの主要構造部のうち、最下階の床は含まれませんとか……細部の規定が多くあるなど。
テスト形式は、全部で五〇問である。各問の問いかけに対して、「下記の四つの文章の中から正しいものを一つ選んでください」というマークシート方式なので、解答の部分を塗りつぶす。
合格する決め手は、区分所有法・民法のテキストから出た問題の八〇パーセントは正解することだと言われている。この二つは、よく理解しないと暗記だけでは無理だろう。わからない時は、空白で出すよりもエイ、ヤーと鉛筆の倒れたところを塗りつぶすしかない。
大きく分類されたテキストには、項目別に内容のタイトルが記されている。
区分所有法のテキストには、概要・総則・敷地共用部分・管理者・規約と集会・義務違反者への措置・管理組合・標準管理規約など項目のタイトルごとに細かく説明されている。
民法のテキストには、民法とは・契約当事者・代理・時効・所有者と共有・債権・相続・瑕疵担保責任・借地借家法・宅地建物取引法・管理組合の会計など細かく説明されている。