さあ、やるか。田上が自らを励ますように、元気な声を出した。4人でそれぞれ自分の持ち場を決めて、恐る恐る切開を開始する。命を失っているとはいえ、人体にメスを入れようとしているのだ。喉の奥からじわりと緊張感が込み上げて来た。まずは体表観察。全員立ち上がり、実習書片手に、頭部へ行ったり腹部へ戻ったり、4人が入り乱れて移動する。いざ、皮切り。テキストに従うと、首、胸、腹部、上腕の一部から始めるらしい。4…
医学生の記事一覧
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小説『正統解剖』【第8回】鶴岡 令士朗
こんな所にも性格が出るものだな、と感心した。
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小説『正統解剖』【第7回】鶴岡 令士朗
今後、この曲を聞く度に解剖の光景を思い出すのだろうな
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小説『正統解剖』【第6回】鶴岡 令士朗
なぜ正統解剖と言うのですか、正統でない解剖があるのですか。
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小説『正統解剖』【第5回】鶴岡 令士朗
屍体との対面。ある種の自然な感動の沈黙が横たわっていた
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小説『正統解剖』【第4回】鶴岡 令士朗
初めての解剖実習…「奇特な故人の意志に報いるように」
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小説『正統解剖』【第3回】鶴岡 令士朗
一歩一歩踏みしめていても気もそぞろ…初めての解剖
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小説『正統解剖』【第2回】鶴岡 令士朗
これからほぼ100日、約3カ月におよぶ解剖学実習が始まる
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小説『正統解剖』【新連載】鶴岡 令士朗
一つの推論…無差別殺人犯たちは「人間の尊さ」を知らない