領事館からの封筒は、母からの力ない文字での手紙だった。妹の死と、家族がバラバラとなり別々の生活を送っていること、帰国しても帰る家がないことを淡々と母の端正な筆跡で書いてあった。ドイツでの奴隷のような生活に辟易(へきえき)していた丽萍(リーピン)は、妹の弔いを理由に帰国を決意する。帰国の旨を依頼すると、領事館事務官からは、帰国後の再入国を約束することはできないこと、留学は停止状態ではなく中止扱いと…
[連載]上海の白い雲
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小説『上海の白い雲』【第9回】河原 城
最愛の妹の死、家族の離散、帰国しても帰る家がないこと…留学生活に辟易する中、母から届いた手紙には、力ない文字で…
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小説『上海の白い雲』【第8回】河原 城
想像以上に辛いドイツでの留学生活。裕福な同居人に下僕のように扱われる日々
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小説『上海の白い雲』【第7回】河原 城
家族皆で働いても、空港でお土産を買ったら、ひと月分の給料が全部なくなってしまい…。貨幣価値の違いで理不尽を感じた瞬間
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小説『上海の白い雲』【第6回】河原 城
冬の天津や大連は高層ビルの横を歩くのは危険!太陽が昇るとあるものが落下する!?
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小説『上海の白い雲』【第5回】河原 城
中国出張が増え仕事は順調に進んでいたはずだったが次第に状況が暗転し始め…
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小説『上海の白い雲』【第4回】河原 城
伏し目がちに、ちらっと顔を見る…。日本人が指名してくれるコツを掴んだみたい
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小説『上海の白い雲』【第3回】河原 城
初デートはお店のお客さん。日本に妻、子供が二人いるやさしい日本人
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小説『上海の白い雲』【第2回】河原 城
中国人ホステスの素朴さと逞しさのトリコに…。大連が拠点に最良だ
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小説『上海の白い雲』【新連載】河原 城
中国遼寧省。学費のためクラブで働くリーピンは、ある日本人サラリーマンと出会う。