人間には最後に三大欲求が残ります。三大欲求というのは、食欲、睡眠欲、性欲です。人が認知症になった場合、それが顕著に現れます。「まさかうちの親が」と、驚くようなことが起こるのです。厳格で堅実だったはずの自分の知っていた親が、あられもない姿になって、驚いたことは一度や二度ではありません。歳を取ると子どもに戻るといいますが、あれが本性なのではないかという気がします。信じたくない思いに駆られても、目の前…
[連載]不完全な親子
-
エッセイ『不完全な親子』【最終回】松谷 美善
「まさかうちの親が」介護の現場で起きた驚きの恋愛事情とは
-
エッセイ『不完全な親子』【第12回】松谷 美善
「老いては子に従え」幸せな老後への近道は…親子の歩み寄り
-
エッセイ『不完全な親子』【第11回】松谷 美善
暴言・暴力を覚えている…老後に顕在化する「親子関係」の闇
-
エッセイ『不完全な親子』【第10回】松谷 美善
うまくいかない親との関係…「信じること」ですべてが変わる
-
エッセイ『不完全な親子』【第9回】松谷 美善
「おばあちゃん助けて」と何度祈ったかわからない…孫の告白
-
エッセイ『不完全な親子』【第8回】松谷 美善
殉職した祖父を誇り続けた父に、娘が切なさを抱いた理由
-
エッセイ『不完全な親子』【第7回】松谷 美善
ドラマのように、人間の一生は終わらない…母親の最期とは?
-
エッセイ『不完全な親子』【第6回】松谷 美善
終末期の母親の尊厳を守るため…娘が下した「決断」とは?
-
エッセイ『不完全な親子』【第5回】松谷 美善
父親の酷い暴力…「出ていけ」と叫ばれた娘の、辛すぎる生活
-
エッセイ『不完全な親子』【第4回】松谷 美善
「父が可哀そう」娘が大人になって気づいた、父親の不器用さ
-
エッセイ『不完全な親子』【第3回】松谷 美善
恐ろしい…「父の認知症を疑う娘」に放たれた、まさかの一言
-
エッセイ『不完全な親子』【第2回】松谷 美善
「最期を父のように迎えたい」…大切な娘に遺した等身大の姿
-
エッセイ『不完全な親子』【新連載】松谷 美善
「すぐに来てください!」脳梗塞で倒れた父…まさかの結末