硬い根雪が溶け、小鳥の囀りが聞こえるようになり、新芽が大地を覆う。川の流れは日が経つごとに急となる。全ての生きとし生けるものが歓迎する春が、ここオマハにも訪れていた。ニックは、厳しい冬を、侘しいテントで暮らしながら何とか凌ぎ、主人であるザ・プルートが来ることを待ちわびていた。あれから2度、手紙を出したものの何の返事もなく、半信半疑のまま待ちくたびれていたが、ある日の早朝、ザ・プルートの側近兼ボ…
[連載]ザ・ラスト・リゾート
-
小説『ザ・ラスト・リゾート』【最終回】大藤 崇
【小説】「敵を討つのはあなたしかいない」ついに決戦へ…
-
小説『ザ・ラスト・リゾート』【第6回】大藤 崇
【小説】米大陸の長い旅路。足を痛めた少女との出会いが…
-
小説『ザ・ラスト・リゾート』【第5回】大藤 崇
【小説】同胞をも虐げる…激動の白人社会、権力者の口癖に絶句
-
小説『ザ・ラスト・リゾート』【第4回】大藤 崇
【小説】凄惨なる北米大陸に憤りを感じる3人「仲間が必要だ」
-
小説『ザ・ラスト・リゾート』【第3回】大藤 崇
【小説】17歳の初陣で…インディアンの少年に起きた悲劇
-
小説『ザ・ラスト・リゾート』【第2回】大藤 崇
【小説】未曾有の飢饉で、ビッグ・コレクターが起こした奇跡
-
小説『ザ・ラスト・リゾート』【新連載】大藤 崇
【小説】異なる地で同時に誕生「三人の赤子」驚愕の正体は…