【前回の記事を読む】「僕の可愛いお嬢さん」彼は私の顔に近づき、頭を撫でた。——でも彼は「次は2か月後に会いに来て」と言い…マンションの部屋へ帰り、私は本を見ながら、初めてのマフラー作りを始める事にした。色々編み方が載っていたが、初心者でも簡単にでき、しかもシンプルに仕上がるガーター編みにする事にした。本を見て、幅一八センチのマフラーになるよう、編み針に、二十七目作り、編み針を二本あやつって、ひと…
[連載]愛[注目連載ピックアップ]
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第22回】高見 純代
どんなに偉くても、功績を残しても、人は必ず死ぬ。私の仕事は人の死と向き合う事から始まるが、慣れてくると…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第21回】高見 純代
「僕の可愛いお嬢さん」彼は私の顔に近づき、頭を撫でた。——でも彼は「次は2か月後に会いに来て」と言い…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第20回】高見 純代
「僕らは相性がいいかもしれないな」——「ためしたら?」と言うと彼は、「僕の可愛いお嬢さん。いけない子だなぁ」と言って…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第19回】高見 純代
「愛してる」と言いながら、彼は私の唇にキスもしてくれない。——私は"あの事"を告白したことを後悔した。
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第18回】高見 純代
「さわっちゃダメかい…?」「いいわ…」——彼は首元に顔を寄せてきて、耳元にキスをした。私は体が熱くなり思わず「抱いて」
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第17回】高見 純代
「明るくて…恥ずかしいわ」私は明るくて広いリビングで裸になる事をためらっていた。すると彼は「脱がしてあげるよ」
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第16回】高見 純代
「私を描いて!」——裸のまま、叫ぶように懇願した。結婚をしないと決めている彼に、私の美しさを覚えておいてほしくて…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第15回】高見 純代
「ここまでだ。…さぁ服を着て」彼は私のおでこにキスしただけ。私は力をなくし、裸のままベッドに腰かけ…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第14回】高見 純代
「私を抱いて。貴方に抱かれたいの」自分でも予想していなかった事を口にした。彼は私の手を引っ張って、ベッドルームへ…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第13回】高見 純代
「母の死体を発見したのは僕だよ」——大学から帰ると、家の風呂場で母が倒れていた。父親が蒸発してから、母は鬱病になり…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第12回】高見 純代
「よく来たね。お嬢さん」——私はドキドキしていた。ブザーを押すと、彼がすぐにドアを開けて顔を出した。中へ入ると…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第11回】高見 純代
「兄さんの家に来れない妹があるか」——兄のような存在の彼。私は少し考えたが二十代最後の日曜日を彼と過ごしたいと思った
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第10回】高見 純代
彼が生きているから、私は歯を食いしばって生きてきたのだ。どんな時も孤独ではなかった。その彼が、亡くなった……
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第9回】高見 純代
私は彼のことを考えた。「兄だと思ってくれ」と言われたが、それは何か違う。でも私は彼の醸し出す包容力に甘え、依存し始め…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第8回】高見 純代
「君は他の女性とは違う、大事にしたいんだ」——真剣なのは表情で分かった。でも彼の中で自分がどういう存在なのかは分からず…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第7回】高見 純代
父は、母が出て行ってからも私を思いやることはなかった。会話はなく、口を開けば「マッカーサーの野郎が…」と同じことばかり…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第6回】高見 純代
繰り返される両親の喧嘩にビクビクし、母につかみかかろうとする父の足を、幼い私は泣きながら小さな手で引っ張った
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第5回】高見 純代
16歳も年上の彼。3日連続で会っているが、これはデートなのだろうか? でもデートだったら手をつないだり、キスをしたり…
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第4回】高見 純代
震災のあとの神戸は恐ろしく大変だった。私はおにぎりを作ったり、泣いてる子どもの面倒をみたり、何でもした
-
小説『愛[注目連載ピックアップ]』【第3回】高見 純代
「人間しか自殺はしないわ。犬や猫は自殺しないもの。自殺って、人間を知るヒントになると思うわ」
- 1
- 2