【前回の記事を読む】大宰府に迫る海賊の脅威……都が知らなかった“防衛最前線”とは?当時は、現代と異なり、男女で役割がハッキリと異なっていた。それ位、普通の女にとって、家事は、重労働であり、その殆どを課せられていた。従って夜伽と詩歌音曲のみに明け暮れている〝都育ち〟の雅な女に、気を配らせ、此処で高明の期待する務めを果たす(期待する)事は、現実問題として、無理であった。高明は、夜這いの夜、食事時、入…
[連載]克己
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小説『克己』【第6回】河﨑 浩
昔の女性は重労働の家事のほとんどを負わされ、それが"普通"だった。早く起き、火をおこし、ご飯の準備、水汲みから洗濯をし…
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小説『克己』【第5回】河﨑 浩
大宰府に迫る海賊の脅威……都が知らなかった“防衛最前線”とは?
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小説『克己』【第4回】河﨑 浩
「私が手を掛けて、一からとなると、最低半年か一年は――」だが、良質の玉鋼が入手出来なければ不可能であった
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小説『克己』【第3回】河﨑 浩
戦闘で折れた敵の大刀を妻の包丁にするため、刀工へ研いでもらうよう頼む。作業場にいたのは美しい娘とその父であった。
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小説『克己』【第2回】河﨑 浩
〝粗末な〟刀にしか見えないが、触った瞬間、忠賢は、マムシと呼ばれていた男の顔を〝まじまじ〟と眺めた。「血を吸うて、おるな?」
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小説『克己』【新連載】河﨑 浩
隠岐へ流罪になった藤原千晴を監視せよ、との依頼。だが彼は、平将門の乱で名を馳せ、束になっても返り討ちに遭うこと確定の腕前で…