小説 絵本・漫画 絵本 2022.05.14 不思議な力が宿るという「重なりの石」…心を旅する絵本 「重なりの石」は私の気持ちと重なり合っていく それから私はそれを持って軽く目を閉じる そして自分の中の深い、深いところに降りてゆく そこは、私だけの平和で穏やかな湖がある場所
小説 『迷いながら揺れ動く女のこころ[人気連載ピックアップ]』 【第4回】 松村 勝正 家政婦になったときから、ご主人を異性として意識したことはなかった。しかし昨晩の出来事で、奥様に対する小さな嫉妬心が芽生え… 【前回の記事を読む】あの時、家政婦は嫉妬していた…? 家に来て20年。夫の入浴介助は彼女の仕事。それを私が気まぐれで奪って…四方八方から飛び交う市場独特の掛け声や買い物客たちの行き交う足音で、二人はしばらく無言でいた。市場の入り口に差し掛かった所で、美代子が「美月さんは毎日大変ね。私、昨日主人の入浴介助をしたでしょう。初めは軽く考えていたのね。でも無理だと悟ったわ。やはり美月さんにお願いします」…
小説 『眠れる森の復讐鬼』 【第34回】 春山 大樹 花火大会で高校生の時に仕立てた浴衣を着るのを楽しみにしていた全身火傷で昏睡状態のいじめ被害者 【前回の記事を読む】その時、ずりっずりっ…と布が擦れるような音がゆっくり近づいてくるのが聞こえた。その音は俺の病室の前で急に止まり、そして…二人は四〇二号室を退室し、昼食時間も過ぎた。その時になって海智は退院後の外来予約がいつになるのか聞いていないのを思い出し、ナースステーションに向かった。そこには例の小林とそれよりは若い看護師がいたが、彼が「すみません」と声を掛けても背を向けて何やらおしゃべり…