山に来て心ひそけし笹の 葉の濡れゆく音も聞きとめにけり

 

しののめの雲居映して高山の 笹の濡葉はかがよひわたる

 

目に沁みて秋とし思ふ山上の もみぢにりて雲消え行くも

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『短歌集 蒼龍の如く』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。