俳句・短歌 句集 2022.03.23 句集「八ヶ岳南麓」より三句 句集 八ヶ岳南麓 【第55回】 浅川 健一 八ヶ岳の麓で暮らす医師の、四季折々の俳句集 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 一塊の冬の山なり八ヶ岳 くろぐろと田に水滲む蕗の薹 ひとりづつ呼ばれて起立チューリップ
小説 『家族の闘病記ピックアップ』 【第3回】 成田 たろう 3月上旬、がんの手術のため妻が入院。腫瘍が3カ月で約3倍の大きさに。全部取り切り、何も問題はないと思っていた、その時は。 【前回の記事を読む】「飲むのも、仕事のうち」その生活が一変!妻ががんになり、ほんの少しの時間でも今は妻と一緒にいたい…千恵のがんの手術で十日ほど入院することから、ご飯の炊き方と洗濯機の使い方だけは教えてもらった。「お米の研ぎ方は、一回目の水のすすぎは浸すだけ。その後、手のひらで揉むようにして、四回ほど洗って、はい、やってみて」私は一回目からしっかりお米を研いでいたので、よく叱られた。私は強情な性…
小説 『ゴールドライフオンライン人気記事ピックアップ』 【第18回】 高津 典昭 「お父さん、やめて!」八丈島から帰って娘ではなく女として見るようになっていた祐一は、欲望を抑えられなくなりついに… 【前回の記事を読む】夫は酒浸りで堕落しきった生活を送るが、それでもなんとか生活できていたのは母の懸命な労働のおかげだった。「お父さん、見て見て」恵理の弾んだ声だ。昔から顔も声もかわいいのだ。「そんなもん、どうでもいいよ」祐一が振り返るとどうでしょう。恵理はすっかりべっぴんさんに変身していた。祐一は恵理のあまりの変貌ぶりに驚いたごくっと生つばを飲み込み(いい女だなー)と思った。その感情は親子とは違…